RAF SIMONS 2018 Spring/Summer 過去と未来の融合

New Yorkに活動拠点を移して以来、デザイナー、Raf Simomsにとって二回目のコレクションとなった自身のシグネチャーブランド「RAF SIMONS」の2018年春夏コレクション。1982年に公開された映画「Blade Runner」から着想を得たこのショーは、同ブランドの2003年秋冬コレクションにおいても採用された、有名なJOY DIVISION 、NEW ORDERのPeter Savilleによるカバーアートが再び登場している。アジア文化にも影響を受けたとされる印象的なルック、ショー会場は、映画「Blade Runner」の近未来的な情景、アジア文化、同ブランドのアーカイブ要素が見事に融合し、エッジの効いたコレクションに仕上がっている。

 同ブランドのアーカイブ市場における価値は近年、上昇傾向にあり、「HELMUT LANG」も90年代の人気モデルを復刻する「HELMUT LANG RE-EDITION」と呼ばれるプロジェクトを打ち出すなど、ファッション業界において過去作品のリバイバルの動きが強まっている。そんな中、自身のアーカイブ要素を新たな世界観と融合し、昇華させた今回のRAFのコレクションは同ブランドにとって新たな試みであると言えるだろう。デザイナーであるRaf Simons自身も、2016年に「CALVIN KLEIN」のチーフ・クリエイティブ・オフィサーに就任し、自身のシグネチャーブランドと「CALVIN KLEIN」の両ブランドの統率をどのように行っていくのか、今後も彼の動向に注目していきたい。


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